今回は“オンラインカジノの勝ち金に対してかかってくる税金”について解説する記事だぜ
オンラインカジノであげた収益が一定金額以上になると税金がかかります。オンラインカジノを始めとするギャンブルで上げた収益が法律上の所得としてどのように扱われるかを説明します。その上で具体的なオンラインカジノの収益例をもとに税金の計算方法を解説していきます。
さらにオンラインカジノと他の公営ギャンブルとの違いを整理した上で税金対策として有効な方法を解説していきます。
この記事を読んだらわかること
✅競馬やパチンコの配当金との違い
✅オンラインカジノの収益に対する税金の計算方法
✅税金対策として気をつけるべき3つのポイント
目 次
オンラインカジノで勝ちすぎたら税金が発生する場合がある
オンラインカジノである金額以上に勝つと税金が発生する場合があります。この章ではオンラインカジノで得た収益に対して税金を支払わなければならない理由について解説します。
ギャンブルで”稼いだ”お金にも税金が発生する
所得税法により個人・法人は日本の納税者と規定されます。納税者が日本で得た収入は法律で非課税と規定されているもの以外は課税対象となり、所得税がかかります。
代表的な非課税所得は宝くじやスポーツ振興くじ(toto)です。
一方、オンラインカジノで得た利益は競馬やパチンコなどと同様に非課税所得ではないので、納税義務が生じます。
勝った時の配当金は『一時所得』or『雑所得』に相当する
所得税法では10種類の所得が規定され、オンラインカジノの収益はこの中の一時所得または雑所得に該当します。
一時所得とは業務や相続などとは関係ない偶発的に得た所得です。国税庁の例に「競馬や競輪の払戻し金」があるので、オンラインカジノの払戻し金もこれに当たると考えられます。
一方、雑所得は10種類の所得のうち、他の9種類以外の所得をいい、年金・原稿料・講演料などが代表例です。収益を出すことを目的に事業としてオンラインカジノを継続的にプレイして得た収益は雑所得とみなされる可能性があります。
競馬やパチンコの配当金と比べて証拠が残りやすい
オンラインカジノの配当金も競馬・パチンコの配当金も本来は同等に税金がかかる所得です。しかし、オンラインカジノの方が未納の場合に追及を受ける可能性が高いです。その理由はお金の流れの違いにあります。
競馬・パチンコでは配当金の受け取りに銀行などを使わないので、証拠が残りません。一方、オンラインカジノでは何らかの決済サービスを通じて配当金を受け取るため、お金を受け取った記録が残ります。
つまり、オンラインカジノは競馬・パチンコよりも税務署がお金の流れを把握しやすいため、納税を怠ると追及されやすいのです。
オンラインカジノの勝利金は納税の必要があるため確定申告をしよう!
オンラインカジノの勝利金には納税の義務が生じ、税務署に把握されやすい収入です。確定申告をしてしっかりと納税しましょう。次の章では所得税の計算方法と確定申告について詳しく解説します。
オンラインカジノで稼いだお金から税金を計算する方法
オンラインカジノで稼いだお金を一時所得とする場合の税金の計算方法を解説します。
実際の計算式
一時所得およびそれにかかる所得税の計算方法は所得税法第34条第2項と所得税法第22条第2項第2号にそれぞれ定められています。
具体的な計算式は以下のとおりです:
一時所得 = 総収入 – 総支出 – 特別控除額(最高50万円)
所得税 = 一時所得 × 1/2
次の章では実際の損益例から一時所得と所得税を求めます。
一時所得発生のケース
ある1ヶ月の収支に基づいて実際に一時所得と所得税を算出します。
収支例:
・5月1日:ベット 6万円 ⇒ 払い戻し 16万円(10万円の利益)
・5月7日:ベット 25万円 ⇒ 払い戻し 5万円(20万円の損失)
・5月13日:ベット 20万円 ⇒ 払い戻し 180万円(160万円の利益)
・5月17日:ベット 100万円 ⇒ 払い戻し 10万円(90万円の損益)
・5月31日:ベット 110万円 ⇒ 払い戻し 340万円(230万円の利益)
一時所得は以下の式で算出します:
一時所得 = 総収入 – 総支出 – 特別控除額(最高50万円)
「総収入-総支出」は利益なので、各日の利益と損失を足し引きした「10万 – 20万 + 160万 – 90万 + 230万 = 290万円」となりそうですが、そうはなりません。
ギャンブルの一時所得を算出する際は損失分を支出に加えられません。つまり、「総収入-総支出」は利益のみを足した「10万 + 160万 + 230万 = 400万」となります。
したがって、一時所得は400万から特別控除額の50万円を引いた350万円です。
所得税の算出式は「一時所得 × 1/2」なので350万 x 1/2 = 175万円です。従って、この例では勝ち金:400万円のうち175万円は税金として納めなければなりません。
なお、「総収入 – 総支出」が特別控除額の50万円未満の場合は非課税なので、確定申告は不要です。
【おまけ】確定申告に必要な書類
確定申告をする際に必要な書類を簡単に紹介します。
源泉徴収票
1年間の給与所得金額を示す源泉徴収票は勤務先から12〜1月に配布されます。
支払調書
1年間の支払い調書は各オンラインカジノのカスタマーサービスに依頼して受け取りましょう。銀行通帳の振込記録などでも代用可能です。
領収書・レシート
経費を使った場合には領収書・レシートも必要です。所得が300万円以下ならこれらは不要です。
【税金対策】オンラインカジノで遊ぶ時に気をつけるべき3つのポイント
せっかくオンラインカジノで勝ったならなるべくは税金の支払いを少なくしたいところ。そこで、なるべく納税金額を抑えるためのコツを紹介します。
税金対策として気をつけるべきポイントは以下の3つです:
・大勝ちしまくらないように調整する
・高額の入金・出金を繰り返さない
・もし税金が発生した場合は必ず支払う
それぞれについて解説します。
大勝ちしまくらないように調整する
ギャンブルするのに勝ちすぎるなというのは本来の目的と矛盾しますが、税金対策としては有効です。
先ほどの章の通りオンラインカジノでの利益は一般的に一時所得として扱います。そして、一時所得には50万円までの特別控除額が設定されています。
つまり、1年間のオンラインカジノでの利益が50万円以下であれば、一時所得は0(ゼロ)となり、カジノで儲けたことによる税金は発生しません。
このようにオンラインカジノで大勝ちしないように調整することは税金対策として有効です。
高額の入金・出金を繰り返さない
銀行には自社口座で大きな金額の出入金があったら税務署へ報告する義務があると言われています。大きな金額は所得税と直結する可能性が高いため、税金徴収を見逃さないための措置と考えられます。
一般的に100万円以上の出入金が報告の対象と言われています。つまり、1回の取引金額がこの金額を超えないことにより税務署への報告を予防できます。
もちろん1回の取引金額を少額にしようが50万円を超える利益が出た場合には納税義務が発生しますが、不必要な税務署からのマークを避けるためには有効だと考えられます。
もし税金が発生した場合は必ず支払う
納税が必要な金額が発生した場合には必ず支払うのが最善の方法です。
競馬・競艇などの公営ギャンブルと異なり、オンラインカジノではお金の出し入れの際に銀行などのサービスの利用が必須です。つまり、取引記録がしっかりと残ります。
この取引記録を辿れば、税務署などの第3者があなたのオンラインカジノにおける収支を追うことができます。つまり、税金の未納はバレる可能性が高いといえます。
もちろん、税金の未納が発覚した場合には追加金額を含めた納税が必要となります。それだったら、利益が出たら最初からキチンと納税するのが最善の策と言えるでしょう。
【まとめ】税金のことしっかり抑えてオンラインカジノを楽しもう!
オンラインカジノで50万円以上の収益を得た場合には確定申告をして所得税を納める必要があります。安心してプレイするためにも計算方法など税金に関する基礎知識は押さえておくべきです。
また、他のギャンブルに比べてオンラインカジノは収益を把握されやすいので、下手な小細工はせずに納めるべき税金はしっかりと納めましょう。
税金に対してしっかりと知った上で存分にオンラインカジノのプレイを楽しみましょう!
1分でわかるこの記事で紹介したポイント
✅年間の一時所得が50万円を超えると納税義務が生じる
✅一時所得・納税金額は計算によって簡単に算出できる
✅確定申告に必要な書類は「源泉徴収票」「支払調書」「領収書」
✅税金対策は「大勝ちしない」「高額な出入金は控える」「キチンと納税する」